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2011年10月21日金曜日

「微量な放射線は体にいい」:意図が隠蔽された詭弁の構造

3月11日以来の原発・放射線を巡って、微量でなく体に悪影響を与える放射線の問題が某所で論議されているとき、とある自称・宗教者がこんなことを言った。

「微量な放射能は体にいい」
ラドン温泉などをイメージさせたいらしい。

さてさてこの発言の問題点は「微量の放射線は体によい場合があるのか、ないのか?」にあるわけではない。もし、それを問題にすると、その段階で、くだんの自称・宗教者の”隠蔽された意図の罠”にはまる。

論者としては、
 1:微量で
 2:体によい
 3:そのような放射線
の事例を認識させ

 4;放射線は必ず心も危険とはいえない
と悪いイメージをまず崩して、その意味のクッションを利用しながら

○反原発意識を崩していく
 ○原発推進は妥当である
と認識させていくことが意図されているのだろう。

ところが、そもそもの論議ではどういうことが問題とされていたのか

1:微量とはとてもいえない!
 2:人体に重大な悪影響のある!
 3:そのような放射線
が仮想の事ではなく、福島を中心とした地域での現実問題として論議されていることを忘れてはいけない。ようするに微量で体への悪影響を心配する必要のない放射線のことなど論じてはいない。商集合の片方ともう片方だからね。

ところが、彼の発言をもし聞いていくと、福島を中心とする今現に起きている放射能問題は棚上げにされてしまう。要するに、彼の発言は「検討・解決すべき問題」から「検討・解決する必要のない問題」に目を逸らさせることになる。ま、それが意図だろうが。
問題への視座のすり替えなわけだが、論者に、いかなる意図と意味においての発言か?とたずねると

2,3日ほどは、なんと 無言!
(どう理屈つくるか、考え中なんだろうなあ)
さらに数日たつと、
 「そんなことはいってない」

げ・・嘘つき。

これは、発言そのものの否定というよりは、「その発言の意味」において、私が批判するところの「彼の発言の意図と意味」は、彼における「その発言の意図と意味」とはちがうんだと言いたかったのかもしれないが、私ははじめから「私の推測」とは別に、本人がどういう意味合いで言ったのかを確認しようとしてるんでっせ。「そんなことは言ってない」の一言で、また完全黙秘するかわりに、
「私はこういういみでいったのだ、君の推測内容は適切ではない」
と言えばよろしかろうに。
一言「そんなことはいってない」では、あたかも発言の事実そのものを否認する意味さえもたせてるような感じです。
 
「まさか発言の事実そのものがなかった、という意味か」
と聞くと発言自体を否認してたなあ。しかし、聞いた人たくさんいるんですけど・・・

で・・うそつき!

さて、また数日たって、ついに白状した
「放射線は危険だという思想が横行しているから」
で・・それは原発推進上、まずいからでしょ?ときくと
「原発は必要だ」

はい、お疲れさまでした。検討して、原発についてどういう態度をとっていくか?ではなく、はじめに「原発推進」ありきで、そのために都合の悪い視座は捨てさせ、都合のよい意味付けをさせよってわけだ

1:検討して結論をだす

のか

2:結論はじめにあって、そこへと人のイメージと指向性をうまくもっていく

のか

問題はねえ、結論が当初は明示されず隠蔽されてることなんだな。しらずしらずそこへと連れてってしまう。
 「町に行けば腹一杯食える、いいおべべも着られる」
そういって、さらっていって実は売春させるんだぜ!といった人攫いの手法そのものである。

かれらはそれをしばしば「方便」とかいうが、そりゃ詭弁・洗脳っていうんだよ。

さて、もう1つの問題。上のような、かなり下劣ともいえる詭弁を堂々としちまうにはわけがある。
それは「言葉や事象には、それをそれとする本質というモノがある」という発想に彼(彼ら)はたつことだ。
 それ故に「放射線の悪影響問題」が、「放射線の本質はなにか?」に置き換えられる。
そこで、「危険な放射線」を論じているにもかかわらず、「放射線の本質は危険なものである」たる論議に写るのだろう。
 「言葉や事象に、人がそれを知ってるか知っていないかは別として、それをそれたらしめる厳とした”本質”があるのだ」たる思想とその幻想性については他稿に譲るとして、
 上の詭弁では、本質認識の変更(放射線の本質を危険なある本質から、必ずしも危険ではないある本質へという変更)が意図されていることに留意すべきだろう。
 
そういえば、youtubeだったかなあ、反原発派のネットジャーナリスト?が京大の小池さんへのインタビューで、本質、本質と連発していた・・あれにはまいった。本質論は思想ファショに向かいまっせ

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